1996年 6月号 バズィングでワンランク上をめざす! |
皆さん元気ですか。このセミナーでは、私の行なっている「Warm up」のスケジュールを紹介しながら、Trbを吹くための大事なポイントをお話ししています。
●バズィングは音だしの近道 みなさんはバズィングが出来ますか?数年前まで私はバズィングが大の苦手でした。特にマウスピースなしのバズィングは、長くキープすることも出来ないし、音域も狭く、まさに「カスカス」の状態でした。でも、楽器をつければ音は出ていたし、音域だって決して狭くはありませんでした。だから、「バズィングなんか出来なくたって関係ないよ」というのが持論でした。 皆さんもどんなトレーニングか知りたい?まあ、そう焦らないで。トレーニングといったって、特に決まったパターンがあるわけでもないし、一日のうちに5分、せいぜいやっても10分くらいしか行わないものだから、それ自体はそう大したものではありません。むしろ、皆さんにとって大事なのは、これから話す、このトレーニングの「目的」をよく理解することです。 私がバズィングのトレーニングを勧めるのは、むしろ、更なるグレードアップを望む中・上級者の皆さんです。是非、次に挙げる「目的」を意識して、短い時間でいいから集中して取り組んでください。 1)唇のもっともよく振動するポイントを発見し、維持する。(身体に覚えさせる) 譜例@〜Bは参考資料です。唇がうまく振動してくるまでがなかなか大変です。次のアンブシュアの項も参考にして、諦めずにがんばってください。できるようになったら、これらのパターンをもとにより広い音域でなめらかに動けるバリエーションを自分なりに考案してみてください。
●どんなアンブシュアでもOK いい音がでて、上手にコントロールできれば、どんなアンブシュアだってOKだと私は思います。ただ、一般的に次のことは要チェックです。 1)図Aのようにアゴのラインが反っているほうが良い。(図Bのように梅干しの種マークがでて、盛り上がっているとコントロールしにくい。) また、私の経験からすると、口のなかの容積を広めにとり、常に豊かな息を流してあげることが成功の秘訣であるように思います。
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