大内邦靖トロンボーン・ミニリサイタル

2008年5月24日(土)18:00開演
(株)ビュッフェ・クランポン 多目的サロン Salle Pavillon d'Or
出演;大内邦靖(Trb)山田直子(Pf) ゲスト;ハイパートロンボーンズ

コンサートチラシ&プログラム

<コンサートレポート>


(C)T.Takamatsu

あいにくの雨にもかかわらず、キャパいっぱいの40名以上のお客様がご来場くださいました。

リサイタル1曲目は、G.F.ヘンデルの「グラーヴェとアレグロ」・・・原曲は、オーボエ協奏曲ト短調の第1、第2楽章です。

 


(C)T.Takamatsu

今回のリサイタルは、自らおしゃべりしながら進行するスタイルをとりました。お客さんとの距離がとても近いので、ホームコンサートのようなリラックスした雰囲気で楽しんでいただきたいと思いました。

でも、一番リラックスしたかったのは、私自身だったかもしれません。東京では10年ぶりとなるリサイタルへの思いや、5年前に患った「顔面神経麻痺」によって一度は失った音楽の道への思いをお話しして、ちょっとおしゃべりが長くなってしまったかな。

 


(C)T.Takamatsu

2曲目に、C.M.v.ウェーバーの「ロマンス」を演奏しました。大変思い入れのある作品です。ショパン、リスト、ラフマニノフなんて作曲家がトロンボーンのための作品を書いていてくれたらどんなによかったろう・・・と日頃から思っています。この「ロマンス」はトロンボーンのためのオリジナルではないようですが、表現の起伏の幅の広さ、多様で意味深いアゴーギクなど、トロンボーンにとっては数少ない貴重な「ロマン派」のレパートリーと言えると思います。

続いて、ピアニストの山田直子さんにはお休みいただいて、トロンボーンソロでL. バーンスタイン作曲「ミッピーII世のためのエレジー」。足でタッピングしながら、ブルージーなメロディーを奏する作品です。悲しみと諦めの交錯する独特な雰囲気は、さすが「ウエストサイドストーリー」で大成功を収めたバーンスタイン!大好きな作品です。

 


(C)T.Takamatsu
4曲目は、谷川マユコさんの「妖精組曲」。ナレーションと演奏によって、摩訶不思議な妖精ワールドへ誘います。一生懸命練習したせいか、意外にもナレーションが好評だったようです。作曲者谷川さんは、大学の同級生。作品の素晴らしさを改めて実感しました。

 


(C)T.Takamatsu

前半ソロのステージの最後は、砂原嘉弘さんの「トロンボーンとピアノのための抒情的ソナチネ」。このコンサートのために、委嘱した作品です。砂原さんの作品は、前作「トロンボーンとピアノのために」が、KOOWS Edition からCD付き楽譜として出版され、大ヒットしています。今回の作品も前作を凌ぐ素晴らしい作品になりました。3楽章からなっていますが、浸みるメロディと終盤の盛り上がりは涙ものです。(KOOWS Edition より楽譜が出版されています。)

ちょっとプログラムを欲張ったせいか、前半だけでほぼ1時間が経ってしまいました。

 


(C)T.Takamatsu

後半は、ハイパートロンボーンズ、山崎忠男さん、沼田司さんにお手伝いいただいて、トロンボーントリオのステージです。

シュペールのソナタで幕開け。

4月に発売になったばかりのCD「Hyper Trombones Vol.1」からプログラムを組みました。

 


(C)T.Takamatsu
曲にまつわるエピソードなどをお話ししながら、「海の日記帳」「ねこふんじゃった」「STARDUST」とプログラムは進みます。

 


(C)T.Takamatsu

プログラム最後は、山崎氏編曲のラヴバラード「LOVE LOVE LOVE」。山崎氏のMC・・・ドラマで泣いて、曲を聴いて泣いて・・・という体験談に、「うんうん・・」とうなずくお客様の多くが「おじさま」だったりして・・・妙な雰囲気の中はじまった演奏は徐々にヒートアップ!熱いCdur のコードで幕を閉じました。

 


(C)T.Takamatsu

お客様の鳴りやまないあたたかい拍手にお応えして、どうしても最後に演奏したかったG.F.ヘンデル作曲オペラ「リナルド」のアリアを演奏して終演!

最後は、ピアニストの山田直子さんも再度ご登場いただき、出演者全員でご挨拶させていただきました。

 



(C)T.Takamatsu

終演後、ロビーでたくさんの方とお話しさせていただきました。遠く茨城や静岡からわざわざ足を運んでくださったお客様もいらして、感謝感謝!

ピアニストの山田さん、ハイパーのメンバーは、わがままな私につきあって、本当によく私のパフォーマンスをサポートしてくださいました。作曲家のお二人は、当日もいらしていただけましたが、作品が形になるまでの間、大変なご苦労をおかけしました。愛器のクルトワ420BHRは、私の足りない技量を補って、想い描くニュアンスをリアルに表現してくれました。この日のための大変な準備には、家族や友人の強力なサポートがありました。

そして、「リサイタル」という貴重な機会を提供してくださった(株)クランポンさんとスタッフの皆さんのご尽力なしには、今日の日はありえませんでした。

そしてそして、当日会場に足を運んでくださった皆様、真剣に耳を傾けてくださって、盛大な拍手で盛り上げてくださるお客様に、演奏中、エネルギーをいただきました。

準備も大変でしたし、心の中の不安との闘いも過酷でしたが、音楽、芸術に没頭できる素晴らしい時間を過ごすことが出来て、心から幸せです。

この演奏会に関わるすべての皆様に、御礼を申し上げたいと思います。

ありがとうございました。

大内邦靖(2008/June)

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